食物栄養学専攻2年生の「ライフステージ栄養学実習Ⅱ」では、赤ちゃんのための「調乳(ちょうにゅう)」と「離乳食」づくりを学びます。
コロナ禍ではありますが、本学では感染防止対策を行いながら、昨年6月末より対面授業(講義・実習)を行っています。
第2回目の授業は「調乳」の実習です。哺乳瓶の消毒法(消毒液、電子レンジ、煮沸)を学び、粉ミルクをお湯に溶かし、人肌程度の温度に冷まします。
第3回目は「離乳食」の実習です。離乳食は成長に合わせて4段階あります。「前期(生後5~6ヶ月)」3品、「中期(7~8ヶ月)」4品、「後期(9~11ヶ月)」9品、「完了期(12~18ヶ月)」9品、計25品を学生みんなで手分けして作りました。各料理は5人分作り、1人分をトレーにのせて配膳します。前期から完了期まで、成長過程に合わせたモデル献立を、全て並べて比べながら試食します。
食材をやわらかく煮る、下茹でしてから細かく切る、すりつぶす、ポタージュ状にする、絞って裏ごしをする、だし汁や食材の煮汁だけで味つけのための調味料を使わない、野菜のゆで汁を捨てずに加える、粉ミルクを作って料理に入れるなど、普段学生たちが作ったり食べている料理とはかなり違っていました。小さな赤ちゃんのために、手間をかけて、素材の味を引き出し、美味しく作ることを学びました。
【初期】つぶしがゆ、にんじん煮つぶし、果汁
【中期】
午前:豆腐のあんかけ、7倍がゆ
午後:パンがゆ、煮りんご
【後期】
午前10時:ほうれんそうオムレツ、スティックトースト、バナナヨーグルト
午後12時:りんごのスライス
午後2時:軟飯、具だくさん汁(鶏肉とじゃがいもの肉団子)、煮豆
午後6時:鮭のマヨネーズ焼き、スープ(ミルク煮)
【完了期】
朝食:おにぎり、おみそ汁、煮物(がんもどき、にんじん)
おやつ:衛生ボーロ
昼食:ロールパン、グラタン(かぼちゃ、ブロッコリー)
おやつ:フルーツゼリー(レーズン、みかん)
夕食:3食おにぎり(しらす、ごま、卵)、おすまし、トマト(湯むき、種取り)
学生たちの感想としては、ミルクはミルキーのような甘い味はしないし、料理も塩味がなくて物足りなさを感じたようです。しかし、意外にも離乳食26品を、ほぼ完食していました。
かたさ、なめらかさ、水分量については、初めてだったこともあり、少し目標とは違っていたこともありましたが、赤ちゃんの成長・発育に適した栄養摂取の方法と献立について、これからも学び続けていきます。
第11~15回目の授業は、学生たちが考えた献立で調理実習を行います。離乳食・幼児食の担当の学生たちには、子どもたちの体と心の栄養のためになる献立をぜひ考えてもらいたいと思います。