2020年4月から、短大の食物栄養学専攻に特任教授として着任しました宮地洋子です。
これまで大学教育に40年以上携わってきました。私の専門は調理学・調理科学です。
担当科目は、短大では「調理科学論」、「調理学実習」、大学では「応用調理学実習」、「食文化論」などです。
学生・保護者の皆様、地域の皆様どうぞよろしくお願いいたします。
三島学園に着任早々感じましたことは、自然が豊かであるということ。
4月にはシャクナゲや桜などのピンク系の花々が咲いていました。
今は木々の葉の色が濃くなって新緑が美しい季節です。
校門近くに植えてある八重桜は、葉が大きくなってきました。
これを塩漬けにすると、香りのよい桜餅の葉が作れます。
花のあとは、草木花は実を結びます。園庭には実のなる木がたくさんありました。
お正月料理に欠かせない南天や、清々しい香りの山椒、梅、桑、イチジクの木等々。
視点を地面にむけると、クラブハウス側の斜面にふきが群生し、側らにはヨモギがうっそうと生えていました。
このような自然食材の他に、整地された畑にはじゃがいもや玉ねぎが植えられ、小さな田んぼには稲が植えられていました。
学園内にいながら、自然の食材をいろいろみることができ、また食物がどのように栽培・生育していくのかも学ぶことができます。
調理をする身からすると魅力的な環境であり、大切に学びに活かしたいものです。
私は古川で生まれ、高校卒業までは宮城県で過ごし東京の共立女子大学で学び、卒業後は母校で2年間助手を務めました。
もう少し学びたいと思って大学院に進学し、大学院修了後は郷里に戻り、短大や大学で教えるようになりました。
2011年3月の東日本大震災の時は米沢におりました。
日本中が大変な時期でしたので、何か継続的に支援できることがないかと思案していた時に、食の安全を担保するための調査研究に誘われ、
福島県川内村に行き地場産の食品200種位の放射性物質の含有量や調理による減量について研究してきました。
そこで解ったことは、除染された田畑で栽培された食品は放射性物質の含量量は少なく、また調理を施すことによってその含有量は40~90%減少し安全であるということでした。
その後は、調理科学会の研究プロジェクトに参加しています。山形県の地域の方々から聞き書きした料理は、
「伝え継ぐ日本の家庭料理」として別冊うかたまに掲載されていますので、興味のある方はご覧になってください。
遠隔授業後7月から「調理学実習」が始まります。調理は「給食管理」の基礎となるので、着実に身につくよう学んでいきましょう。
お元気で登校してください。お会いできることを楽しみにしています。
教員紹介