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シラバス(公開版)

2025年度 

 
  栄養学実験
[ A-3-e-03-2-2 ]
 

 単位(総授業時間数+自習時間):1(45 + 30)
 対象学科:食専2年
 授業形態:実験 学期:後期 必・選:選択
 食物栄養学専攻科目
 永 沼 孝 子

授業概要
栄養学の分野においては、食物と生体の相互関係を理解することが重要である。栄養学実験では、栄養素の生体内における役割について解説する。また、消化酵素の働き、栄養状態がヒトの健康に与える影響について理解を深めることを目的として、生体試料の扱い方、栄養素の消化実験、代謝実験、ビタミンの定量等の実験を行い、生体試料の扱い方について理論と実際を理解させる。また、レポートの課題を通してデータのまとめ方、および報告書の書き方について指導する。

授業の到達目標
 
学位授与の方針との関連
 
・生体試料の扱い方と生体成分の定量分析の基礎理論と基本操作を理解し、
食品の構造や性質について科学的視点から考察する力を身につける。
 
・食品成分表に記載されている数値がどのようにして求められているか実際に実験を行って原理と分析方法を理解する。
 
・実験結果のまとめおよび報告書作成を通して文章力を身につける。
 

授業計画
 
内容 自習(事前・事後学習の内容)
 
1 栄養学実験の概要説明
実験器具の扱い方の復習(演習)
濃度計算練習問題
1年次で受講した食品学実験のテキストを読み直し、化学実験の基本操作について復習ておく。
授業後、計算問題の自己採点。
 
2 濃度計算問題の解説
数値の取り扱い、緩衝液について解説
検量線の理論について解説・演習
事前にテキストのI,II,Vを読む。検量線について復習しておく。事後に実験結果のまとめとノート整理。
 
3 酵素消化実験I(アミラーゼの活性測定-1)
酵素の基礎知識解説
食品中に含まれるアミラーゼによる消化反応と産生糖の定量
(検量線作成)(アクティブラーニング/グループワーク)


事前にテキストのVI(酵素の基礎知識,酵素実験の実際1-1)を読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
 
4 酵素消化実験 II (アミラーゼの活性測定-2)
食品中に含まれるアミラーゼによる消化反応と産生糖の定量
(試料の測定)(アクティブラーニング/グループワーク)
レポート(1)出題
事前にテキストのVI(酵素実験の実際2-1))を読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
レポート(1)の作成。
 
5 酵素消化実験 III (たんぱく質分解酵素の活性観察-1)
果実中に含まれるプロテアーゼによるたんぱく質消化力の観察 (アクティブラーニング/グループワーク)
レポート(1)の提出。
事前にテキストのVI(酵素実験の実際-1-2-1)を読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
レポート(2)作成。
 
6 酵素消化実験 IV (たんぱく質分解酵素の活性観察-2)
キノコ類に含まれるプロテアーゼによるたんぱく質消化力観察 (アクティブラーニング/グループワーク)
レポート(2)出題
事前にテキストのVI(酵素実験の実際-1-2-2)を読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
レポート(2)作成
 
7 酵素消化実験 V (脂質分解酵素の活性観察)
リパーゼによる油脂の消化力の測定 (アクティブラーニング/グループワーク)
レポート(3)出題
レポート(2)提出。
前にテキストのVI(酵素実験の実際-1-3)を読む。
事後に実験結果のまとめとノート整理。
レポート(3)の作成
 
8 酵素実験のまとめ
小テスト、ノートチェック
レポート(3)の提出
事前にテキスト(酵素実験の項目)を読み復習しておく。
事後、小テストの自己採点
 
9 小テストの解説
ヒト血中成分の定量 血漿中総コレステロールの検出 (アクティブラーニング/グループワーク)

事前に配布物を読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
実験結果報告は授業時間内に行い、レポートに代える。



 
10 第9回実験のノートチェック
食品中のビタミンCの測定 I
ビタミンCの構造についての解説、アスコアルビン酸標準液の調製(アクティブラーニング/グループワーク)
事前にテキストVIIを読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
 
11 食品中のビタミンCの測定II
大根,レモン果汁中のビタミンCの定量 (アクティブラーニング/グループワーク)
レポート(4)出題
事前にキストVIIを読む。
事後に実験結果のまとめとノート整理。
レポート(4)作成
 
12 食品中のリンの定量 (市販飲料と加工食品中のリンの定量)
検量線の作成と試料中のリンの定量 (アクティブラーニング/グループワーク)
レポート(4)提出
事前にテキストVIIIを読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
実験結果報告は授業時間内に行い、レポートに代える。
 
13 第12回実験のノートチェック
味覚の変調実験(ギムネマ茶による味覚の変調実験)(アクティブラーニング/グループワーク)
レポート(5)出題。
事前にテキストXを読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
レポート (5)作成。
 
14 尿中ミネラル、クレアチニンの定量 (アクティブラーニング/グループワーク)
レポート(6)出題。
レポート(5)提出
事前にテキストIXを読む。事後に実験結果のまとめとノート整理。
レポート(6)作成。
 
15 前回までのまとめと濃度計算演習
ノートチェック
レポート(6)提出。
実験の総括、ノート整理。計算問題の復習
 
16 期末試験(実験操作の実技含む) これまでの実験の内容について実験ノートを読み直しておく。以前に出題された濃度計算問題を解いておく。
 

履修上の注意
・正当な理由のない遅刻・欠席は厳禁。
・白衣を着用し、器具、試薬の取り扱いには細心の注意を払う。
・常時保護メガネを携帯する。不要なものは実験室に持ち込まない。
・実験では危険な薬品等も扱うので、事故のないように事前にテキストを読んで予習しておく。

成績評価方法・基準
・平常点(授業に臨む姿勢、実験に対する自主性・積極性)30%、レポート・ノートの内容の成績を合わせて60%、試験の成績10%の割合で評価する。評価の詳細については、初回の授業に配布するルーブリックに記載。
・未提出のレポートがある場合は、評価の対象外とする。レポートは提出の度に採点し、後日返却して授業内で解説を行う。
・期末試験の問題については、試験後に模範解答と解説を配布する。
・実験は3人から4人を1班とするグループワークとなるので、全員が実験操作にかかわるように計画を立て、実験結果については、毎回グループ内でディスカッションを行い、考察する。

教科書
授業内容に即した独自作成テキスト(冊子体)使用。初回の授業開始時に配布。 

参考書
必要に応じて資料を配布する(実験時配布)

備 考
・校外実習などの都合により、授業計画の順番を変更することがある。
・質問については、実験中随時、またはオフィスアワー(曜日時間は掲示で確認)に受け付ける。

 
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