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シラバス(公開版)

2024年度 

 
  漆芸Ⅲ
[ D-3-c-07-3-3 ]
 

 単位(総授業時間数+自習時間):2(60 + 30)
 対象学科:美表3年
 授業形態:実技 学期:前期 必・選:選択
 美術表現学科専攻科目
 長谷部 嘉 勝

授業概要
乾漆の制作はあくまでも自由で楽しい発想を重視し、乾漆の基礎、先々高度な造形に向かうための習作として、漆の持っている特性、可能性を追求し、表現力、意匠力を養いながら作品を制作できるよう指導します。
乾漆とは仏像制作等に用いられている技法で、木では造形しにくい形状を制作する手段です。
①粘土型の脱活乾漆(ダッカツカンシツ)、②石膏型の乾漆で乾漆制作を2点以上とし、寒冷紗、麻布での強皮で自由な形、大きさの素地作りを工夫しながら進めます。

授業の到達目標
 
学位授与の方針との関連
 
・乾漆制作の工程を理解できる。
0.2 0.2 0.4 0.2
 
・乾漆素材の布(寒冷紗、麻布)を漆で貼ることができる。
 
・作品として乾漆作品を制作できる。
 

授業計画
 
内容 自習(事前・事後学習の内容)
 
1 乾漆について 粘土型、石膏型 プリント配布
 
2 ・粘土原型作り
・石膏型作り
作品のスケッチ、図面
 
3 ※以下粘土型・石膏型共通作業
原型の調整
石膏型を乾燥させ、次の作業に進みやすくしておく。
 
4 原型の表面調整と離型剤塗り 離型剤の糊を調整しておく。
 
5 寒冷紗貼り 縦 寒冷紗の糊を取り、布の大きさを裁断しておく。
 
6 目止め錆引き 目止め錆を作っておく。
 
7 寒冷紗貼り 横 空研ぎし、漆が乾燥しているか確認。
 
8 目止め錆引き 空研ぎし、目止め錆をつくっておく。
 
9 麻布貼り 麻布糊を取り、布の大きさを裁断しておく。
 
10 目止め錆引き 空研ぎし、目止め錆をつくっておく。
 
11 寒冷紗貼り 縦 糊漆を作っておく。
 
12 目止め錆引き 錆漆を作っておく。
 
13 寒冷紗貼り 横 糊漆を作っておく。
 
14 目止め錆引き 錆漆を作っておく。
 
15 縁の始末 講評会 全体の漆の乾燥を確認しておく。
 

履修上の注意
作業着を着用の上、漆かぶれに注意しながら授業に臨む。漆芸Ⅰまたは漆芸Ⅱを履修していること。

成績評価方法・基準
・授業態度(40%):意欲、柔軟性、理解度など
・作品提出(60%):完成度、デザイン、個性の表現(講評会課題提出でフィードバックする)

教科書
授業中に適宜資料を配布する。

参考書
〔やさしく身につく漆のはなし3〕〔(一財)日本漆工協会〕〔2,200円(税込)〕
〔漆塗りの技法書〕〔誠文堂新光社〕〔3,080円(税込)〕

備 考
・基本材料費:5,500円(税込)【粘土,石膏,寒冷紗,麻布等】
・漆は各自購入
・内容質問等は授業終了時オフィスアワーで受け付ける。

 
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