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大学シラバスの手引き(PDF) 短大シラバスの手引き(PDF) | シラバス トップページへ 本 学 ホームページへ |
シラバス(公開版)
単位(総授業時間数+自習時間):1(15 + 30) |
対象学科:美表2年 |
授業形態:講義 学期:前期 必・選:選択 |
美術表現学科専攻科目 |
佐 藤 一 郎 |
授業概要 |
「論画六法」における「気韻生動、骨法用筆、応物象形、随類賦彩、経営位置、伝模移写」のそれぞれに触れ、アジアとヨーロッパの造形思考の共通性を探る。特に、今回は「応物象形」「随類賦彩」、すなわち「形と色」を取り上げる。「光とはなにか」「色彩とはなにか」「絵具とはなにか」を、ニュートンの「光学」から解き明かす。 次に、「諧調(グラデーション)」をテーマとした❶「色見本」作成と❷「球体」表現の実技実習を行う。その際、西洋絵画における重層構造、混色方法の基本を修得する。 |
授業の到達目標 |
学位授与の方針との関連 | ||||||||||
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「論画六法」を通して、「絵画とはなにか」の基礎知識を学修する。 |
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「光とはなにか」「色とはなにか」の基礎知識を学修する。 |
デザイン、マルチメディアに応用しうる、各種絵具の塗り方を試す。 |
❶「色見本」と、❷「球体」の描画手順とその完成度。 |
授業計画 |
回 | 内容 | 自習(事前・事後学習の内容) |
1 | 「論画六法」の「気韻生動」と「骨法用筆」を考察する。 | 「気韻生動」「骨法用筆」を事前学修。 |
2 | 「論画六法」の「応物象形」と「随類賦彩」を考察する。 | 「応物象形」「随類賦彩」を事前学修。 |
3 | 「論画六法」の「経営位置」と「伝模移写」を考察する。 | 「経営位置」「伝模移写」を事前学修。 |
4 | 「論画六法」のそれぞれに当てはまる欧文タイトルは? | 「論画六法」それぞれを英訳。 |
5 | 「白色光線、スペクトル、黄色光+青色光」を実験する。 | RGB表色系を事前学修。 |
6 | 不透明な黄色絵具に透明な青色絵具を重ねる実習を行う。 | CMYK表色系を事前学修。 |
7 | 「顔料の粒径」「顔料と媒剤の屈折率」「被覆力と透層力」 | 物質それぞれの「屈折率」を事前学修。 |
8 | 「チューブ油絵具に記載されている文字、記号、絵表記」 | 油絵具への記載文字、ピクトグラムを調べる。 |
9 | 線影的筆致(ハッチング)による「諧調(グラデーション)」 | 線影的筆致の作品例を探す。 |
10 | コバルト青とチタニウム白を混色し、3種類の色調を作る。純色の白色と青色を加えれば、計5種類の色調が揃う。 | ノートに、3あるいは5種類の色調をつくる手順をわかりやすく図示してみる。 |
11 | a-1、アルシュ紙に、転写し、その下素描(墨汁)に、3種類の色調をハッチングで塗り重ねる。 | 三色調のそれぞれの境目が滑らかに移行するには、どのような工夫が必要か。 |
12 | a-2、純白色のスフマートと純色のグレーズを重ねる。 | 掠色(スフマート)と透色(グレーズ)とは。 |
13 | b-1、叩筆で、二種類の油絵具を混色。グレーズを重ねる。 | 2色の不透明色で「諧調」作成を試みる。 |
14 | c-1、アルシュ紙に、球体とそれを取り囲む空間を描画する。 | 中間調子の地透層(インプリミトゥーラ)。 |
15 | 批評会:二種類の「諧調)」の出来具合を比較検討する。 | 各人が作成した色見本の特徴を考察する。 |
履修上の注意 |
事前に、掲示板で日程と準備物を掲示するので、確認する。学生が揃える準備物:筆記用具(鉛筆、ボールペン、消具)、帳面(ノート)水彩道具一式(水彩絵具、面相筆、溶き皿など。油画道具一式(油絵具、豚毛筆、調色版(パレット)、溶き油(亜麻仁油、揮発性油)、溶き皿など、剃刀(カッター)、定規(30cm前後)大学が揃える準備物:アルシュARCHES水彩紙(300g 18×26cm)2枚、墨汁、叩筆。 |
成績評価方法・基準 |
出席を含む平常点50%、「色見本」「球体」の提出物50%で評価する。 |
教科書 |
適宜、教科書に代わるプリント(+参考資料)を配布する。 |
参考書 |
佐藤一郎+東京藝術大学油画技法材料研究室『絵画制作入門』東京藝術大学出版会。佐藤一郎『マックス・デルナー:絵画技術体系』美術出版社。佐藤一郎、他」『クルト・ヴェールテ:絵画技術全書』美術出版社。佐藤一郎監訳『トンプソン教授のテンペラ画の実技』三好企画。 |
備 考 |
(集中講義)「絵画の心得」と題して行う。授業計画は多少順番が前後しうる。質問等は適宜受け付ける。 |
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