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シラバス(公開版)

2021年度 

 
  工芸基礎Ⅱ
[ D-3-a-06-1-1 ]
 

 単位:2 単位
 対象学科:美表1年
 授業形態:実技 学期:後期
 美術表現学科専攻科目
 井 上 直 美

授業概要
漆芸技法の中でも基礎といえる摺漆技法を通し、漆の特性と可能性を理解出来る様に指導する。摺漆はお椀2客に10回以上漆を抜き重ねる。さらに漆の特性と性質を理解する為に、後半にお椀の制作と並行して、塗り皿への加飾を指導する。塗り皿の表面へ金箔、銀箔を使った箔絵の加飾(箔の扱いも覚える事が出来る)と色漆を使った文様、柄などの色付、絵付をして、加飾の多様な表現が出来る力を身に付けられる様に指導する。漆芸作家の経験を基に並行してエンドユーザーのニーズを踏まえた上での作家の姿勢を学ばせる。

授業の到達目標
 
授業の到達目標 学位授与の方針との関連
 
・摺漆を理解し、お椀を完成出来る。 1,3
 
・箔絵を通し、箔の扱いが出来る様になる。 1,3
 
・漆の特性を活かし、漆絵を表現出来る様になる。 1,3
 

授業計画の内容
 
授業計画の内容 自修(事前・事後学修の内容)
 
1 講義・漆について。授業の説明・注意、作品の紹介、ビデオ鑑賞復習 配布したプリントを読んでくる
 
2 材料配布・木地調整・木地固め プリントを基に素材について理解してくる
 
3 目止め、塗り皿のデザイン考察 絵のデザインの資料を用意しておく
 
4 目止め研ぎ、箔絵作業(金箔、銀箔を貼って絵や文様を見せる) 箔絵のデザインを考察しておく
 
5 述べ摺り 漆1:灯油2 箔絵下書き 漆絵作業(既存の色漆を使って自由に絵を描く) 箔絵のデザインを完成させる
 
6 述べ摺り 漆1:灯油1 箔絵マスキング 漆絵下書き 漆絵のデザインを考察しておく
 
7 述べ摺り 漆2:灯油1 箔貼り1回目 マスキング 漆絵のデザインを完成させる
 
8 述べ摺り 漆3:灯油1 箔貼り2回目 色漆塗り1色目 色漆の色を決めておく
 
9 生摺り1回目     箔貼り3回目 色漆塗り2色目 色漆の残りの色を決めておく
 
10 生摺り2回目     箔仕上げ   色漆塗り3色目 箔絵の足りない部分を完成させる
 
11 生摺り3回目     摺り漆    色漆塗り4色目 色漆の色塗りを完成させる
 
12 生摺り4回目     調整     仕上げ 摺りの足りない回数を終わらせる
 
13 生摺り5回目     サイン    サイン サインを考察しておく
 
14 生摺り6回目     サイン 足りない仕上げをしておく
 
15 磨き・合評会 完成後の扱い方をまとめておく
 

履修上の注意
作業着を着用の上、授業に臨む。漆かぶれに注意しながらすすめる。忘れ物をしない。

成績評価方法・基準
授業態度(50%)➡積極性、普段の姿勢、理解度など
作品提出(50%)➡完成度、デザイン、センス、成長率
講評会でフィードバックする。

教科書
授業中に適宜資料を配布する。

参考書
[やさしく身に付くうるしのはなし1 ][日本漆工協会][2,160円]

備 考
質問等については、授業終了時、あるいはオフィスアワーに受付けます。

 
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