10月19日(木)の午後、生活文化学科の共通教養科目「環境学」を履修している2年生のみなさんと一緒に、大学の近くを流れている高柳川に「環境DNA調査」に行ってきました。
生物の糞、尿、粘膜など、生物の身体からまわりへと出ていくものの中には、その生物のDNAが含まれています。海・川・湖沼・土壌などの環境中に含まれる生物由来のDNAのことを「環境DNA」と呼んでおり、環境DNAを調べることで、その環境にどのような生物がいるかを把握する研究が進んでいます。
「環境DNA調査」は、実際に生物を捕獲したり傷つけたりすることなく環境水を汲むだけで生物調査を行うことができるという「生き物に優しい調査」であり、「最先端の環境調査手法」の1つとして世界中で注目されています。日本でも環境省が絶滅危惧種の調査に「環境DNA」を利用し始めました。(環境省HP:https://www.biodic.go.jp/edna/edna_top.html)
今回の講義では、「環境DNA解析」という新しい技術を使って、川に生息している魚の種類を探り出すという調査を体験しました。
調査当日は、短大棟から調査地点の「高柳川(高柳七号橋)」までは、紅葉、キノコ、昆虫、植物(在来種・外来種)などを観察しながら歩いて移動しました。
調査地点に到着後、グループに分かれて、橋の上からロープとバケツを用いて採水しました。
バケツでの水汲みも、実際に体験してみると結構大変です!
採水後は、「シリンジ」に「ステリべクス(環境DNAを吸着させるフィルター)」を装填して、河川水の加圧ろ過を行い、ステリべクスに「環境DNA」を吸着させました。
グループで協力しながら、約1Lの河川水をろ過しました!
ろ過終了後は、濾過量、水温、調査地点(緯度・経度)、河川水の状態、調査地点の周りの様子などを記録用紙に記録しました。
「環境DNA」を吸着させた「ステリべクス」は、分析に供するまで実験室の冷凍庫で保管します。
大学の近くを流れている「高柳川」にどのような魚が棲息しているのか、分析結果が楽しみです!
調査が無事に終わって、ホッとしたところで、はい、ポーズ!