服飾文化専攻のカリキュラムは、教養科目、基幹科目、服飾文化専攻科目、教職科目、学芸員科目で構成されています。

今回は全10回にわたって、服飾文化専攻の授業を一部紹介します。(10月31日~12月1日の毎週月曜・木曜配信予定)

授業紹介④ キャリア開発Ⅰ(「色彩検定UC級」対策講座)

 コロナ禍にあって,自宅でショッピングを楽しめるファッションアプリ「WEAR」や,「メルカリ」「フリル」などをはじめ,ファッションとICT(情報通信技術)を融合した「ファッション・テック」への関心が高まっています。
 そうしたなか「色彩」分野では,見え方の多様性への配慮「カラー・ユニバーサルデザイン(Color Universal Design)」が注目されています。

 「色彩」の主な役割には,①さまざまな情報のなかから,必要な情報を見つけやすくするための働き(視認性・誘目性)②図形を認識しやすくするための働き(明視性),文字・数字などを読みやすくするための働き(可読性)そして,③たくさんの情報を混同することなく,区別・整理しやすくするための働き(識別性)があります。

 カラーユニバーサルデザイン(Color Universal Design)は,これらの役割を踏まえ,可能な限り多くのヒトたちに分かりやすい(伝わりやすい)配色について考えていくことが大切となります。

 「可能な限り多くのヒトたち?」

 色の見え方には,個人差があり,異なる色の世界(色覚多様性)のヒトたちがいます。公益財団法人日本眼科医会「色覚異常を正しく理解するために」によると,先天赤緑色覚異常の発生頻度は,日本人の男性では5%,女性では0.2%と推計しています。つまりそれは,日本人の男性は20人に1人,女性では500人に1人が,異なる色の世界(色覚多様性)のヒトということなります。

 これらの人々は,信号の配色や危険や警告表示の赤色などの認識が困難なため,日常生活に不自由さを感じています。

 「異なる色の世界のヒトたちには,どのように見えているのでしょうか?」

 今回の講座では,誰もが分かりやすい配色(配慮や工夫)について学ぶのに役立つ動画『色彩検定 UC級 紹介ムービー』←(文字の部分をクリックすると表示されます)を紹介したいと思います。

「キャリア開発Ⅰ」の授業では『色彩検定UC級』の受験対策を通じて,病気や加齢などによって見え方が異なり,日常生活で困っていることやその改善点ポイントについて学びます。

 いま,この時間を大切にしながら,可能な限り多くの人に対して,より正確に情報を伝えていくための配慮や工夫(カラーユニバーサルデザイン)について学び,思いやりの心を育んでいくことは,やがて自分の幸せにもつながっていくと思います。

消費生活研究室     
UCアドバイザー 水谷 浩

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生文大通信

先輩が入学を決めた理由

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