服飾文化専攻では、4月中服飾講座を配信します。
専攻で学ぶことのできる生活文化や服飾文化、教育等、様々な知識をお伝えしていきます。(毎週月曜・木曜に更新予定)
服飾講座④「教育心理学」
みなさんこんにちは。家政学部 特任教授の宮前理です。新入生,2年生のみなさんには初めての講義ですね。どうぞよろしくお願いいたします。
今回は人間の性格について考えてみましょう。みなさんは性格を語るときどのような表現をしますか。「内向的な人」「外交的な人」とか、「感情的な人」「理性的な人」などはよく使われるところですね。あるいは「ネコ派です(猫好き人間)」とか「イヌ派です(イヌ好き人間)」でもなんとなくその人らしさが伝わってきます。
しかしこの程度では、大学生として将来に向けて生き方を模索しつつあるみなさんには物足りないことでしょう。
心理学には人間の性格について研究してきた長い歴史があります。今回はその中から一つ、シュプランガーという人が考えた性格理論を紹介します。その人がどのような価値観を大切にして生きていこうとしているか?という観点から6つのタイプに分けて考えられたものです。簡単にまとめると次の表のようになります。
芸術志向タイプ | 繊細、敏感な感性で、美しいものに最高の価値をおいて芸術活動などを大切にして生きていく。 | |
理論追求タイプ | 物事や社会を客観的に見ようとする。科学的、合理的なものの見方を大切にして生きていく。 | |
社会志向タイプ | 人間関係を大切にし、周囲の人々と仲良く支え合いながら生きていくことを大切にする。 | |
経済追求タイプ | なにごとも経済的に豊かになることを目指して生きていく。損得にとらわれすぎると利己主義的になる。 | |
宗教追求タイプ | 宗教的体験や神秘的体験に高い価値を置く。信仰心を第一に大切にして生きていく。 | |
権力志向タイプ | 自分の自由を得るために権力を得て、他人を自分に服従させることを目指して生きていく。 |
いかがでしょう。自分に当てはまるものがありましたか。自分の性格の第一傾向はこれで、第二傾向はこれだな、という人も多いはずです。
自宅学習がしばらく続きます。この機会にぜひ「自分理解」にも取り組んでいただき、その参考資料にしてください。